The Piano 「ザ・ピアノ」(Oxford Bookworms)

Oxford Bookworms ステージ2 のなかでも、とりわけハートフルで感動的な、ひとりの少年の成長を描く物語。

情報感想あらすじ

“The Piano”書籍情報

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“The Piano”感想

Oxford Bookworms ステージ2 の中でも、とくに泣ける物語です。貧しい少年が音楽に目覚め、なんとかしてピアノをひこうと奮闘する姿に、結末は最初の部分で出ているにもかかわらず、どうしても応援したくなります。前半、のどかで平和な農村風景と少年たちの交流が、わりあい長く描かれていて、なかなかピアノが出てきませんが、まったりした雰囲気が、ピアノの出現後、みるみる展開し、ほのぼのとした結末にたどりつくころには、もうウルウル😭きているはず。

Julie Joubinaux のイラストが17葉あり、これがカントリー風で、いい雰囲気です。

気になる表現

3ページ10行目の文、

‘So this is Lady Evans,’ I thought. ‘What a nice face she has! She looks like a farmer’s wife.’

レディがまるで農家の嫁みたいだ、という前後の描写からすれば、”What a nice face she has!” は、ほめ言葉ではなく、逆の意味でしょうね?。実際、最後のイラストに出てくる奥さんの顔は、たしかに田舎くさいヘアスタイルに描かれていますね。

“The Piano”あらすじ

Anthony Evans は著名なピアニスト。彼の80歳の誕生コンサートが始まる少し前に Sally Hill という The Sunday Times の記者が取材におとずれ、偉大なピアニストに「あなたの家族は、音楽一家だったんですか? モーツァルトみたいに3歳からピアノをはじめたんでしょうか?」と質問を投げかけます。それに対して、ピアニストはほほえみながら「いや、家族で音楽家は自分だけで、14歳までピアノに触ったこともない」と答えます。

そして老ピアニストは、コンサートまでちょっと時間があるから、昔の話でもしようかと、語り始めるのでした。

「私は13歳で学校を卒業したが、あの頃はみんなに Tony と呼ばれていたなあ。農場で働いていたんだよ…」

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