The Verger and Other Stories 「権標捧持者、ほか4編」 – (Macmillan Classics)

「月と六ペンス」で有名なサマセット・モームの短編集。

情報感想あらすじ

「The Verger and Other Stories」書籍情報

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「The Verger and Other Stories」感想

サマセット・モームの少ない retold のうちの一冊。絶版なのか、取り扱いがあまりないようですが、もったいないと思います。薄い本の中に5作品も入っています。ひとつの作品が非常に短く、すぐに読み切ることができますので、多読を始めたばかりの方にもオススメできます。

人生の微妙で不思議な味わいがすっきりと切り取られ、長く余韻を残す、モームならではの短編集です。

「The Verger and Other Stories」あらすじ

A String of Beads

Miss Robinson は、貧しい家に生まれ、現在は Livingstone 家で住みこみ家庭教師をしている。あるとき、人数合わせのために晩餐会に招かれた際、 Miss Robinson が裕福な招待客以上に高価な首飾りをしていると指摘する人物がいて、騒然となる。

The Verger

Mr Foreman は、貧しく無学な男で、読み書きもできなかった。しかし聖ペテロ教会のverger(権標捧持者)の職を得て、vicar (会堂牧師)に使える。16年後、老いた vicar は引退し、次の vicar が来るが、 Mr Foreman とはそりが合わない。新しい vicar は、Mr foreman に色々とやり方をこれまでと変えろと指示し、彼は黙って従う。しかし「読み書きを覚えろ」という命令に、ついに彼は一大決心をする。

The Kite

Herbert Sunbury は毎週日曜の午後に、両親とタコを揚げる少年だった。21才になって、彼は結婚を決意するが、ガールフレンドと母親は一度会っただけで、互いを嫌い合う。結婚して家を出た彼に、妻はタコを揚げるなんて子供のやることと、馬鹿にする。

Before The Party

Skinner 夫婦には、二人の娘がいる。長女の Millicent は結婚し、幼い子供がいるが、つい最近夫をなくしたばかり。次女の Katheleen と父母の4人でパーティに行く用意をしている最中、Katheleen は Millicent のようすがおかしいことに気づき、母親は心配事があるなら、なんでもうちあけろと勧める。

The Happy Couple

南フランスに住んでいる「私」は、それほど親しくない Landon 判事から、遊びに行っていいかとたずねる電報を受け取り、了承する。「私」は Landon 判事を、近所の Miss Gray 宅での食事に誘う。そこに近くに住む Craig 夫妻も招かれたのだが、Landon 判事と Craig 夫妻は顔をあわすなり、おかしな雰囲気になる。

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