TOEIC新形式問題への対応(2) まずは落ち着く

TOEIC新形式は難しくなるのか

「新形式」になってTOEICが難しくなるかどうかだが、運営元は「変わらない」と明言している。しかし「ものすごく難しくなる」という噂もあるようで、そういう情報に触れると、不安になってくる人もいるだろう。正直、これから先のTOEICがどうなっていくのはか、運営元しかわからない、いや下手をすれば運営元も決めかねているかもしれない。難しくなるとしても、易しくなるとしても、ひとつだけハッキリしていることがある。それは、受験時に強い不安を感じている受験者の点数は下がる、ということだ。これだけは、ほぼ間違いないだろう。

心配しても得はしない

運営元が難しくならないと明言していても「いや、絶対に難しくなる」と断言する人はきっといるだろう。言論は自由だから、誰が何を言ってもかまわないわけだが、それで不安になれば、確実に損をするのは自分だ。5月の天候を今から心配したり「荒天だ」「いや晴天になる」と争っても意味がない。なるようにしかならない。今年中に何が何でも○○点、という人には心配するなと言っても無理かもしれないが、心配性の人はなるべく不安をあおる情報に触れないことをおすすめしたい。

もちろん、新形式に対する情報収集や研究はしっかりすべきだが、点をとるのは自分だから、TOEIC ポイントカードを持っている気持ちで、ポイントがつくと思えば、小さなものでも買い( 情報を参考にする)、ソンになると思えば、どれほどスゴイ人が売りに出したものでも買わない(情報を無視する=無駄づかいをやめるのと同じように、これがけっこう難しい)心構えでいよう。自分のTOEICポイントカードにポイントを貯められるのは自分だけだし、少々形式が変わっても、これまで貯めたTOEICポイントが無効になることはないのだ。どんな形式になろうが、きっと結果はでる!

2006年の変更

TOEICは、2006年5月に形式変更され「新TOEIC」となったが、そのときの変更点も結構大きかった。

  1. リスニングの発話者がUSのみから、US、イギリス、カナダ、オーストラリアの4カ国語に増加。
  2. パート1が20問から10問に減少
  3. パート4が20問から30問に増加
  4. パート6が4カ所の下線から誤りを選ぶ形式から、長文穴埋めに変更。
  5. パート7に2文書問題が追加。

事前にこのような変更になると告知され、動揺した受験者も多かったようだ。こういうストレスがかかった状態のとき、出所不明の情報があっさり信じられたりする。

あくまでも個人的な感想だが、実際に新形式テストの受験を書き終えたとき「なんだ、これだけのことか?」と、拍子抜けした。その後、何回も受験したが、得点の変化は旧形式のときとほとんど変わらなかった。

もし2006年に「新TOEIC」になる!どうしたらいいんだ!と右往左往していたら、大切な時間をロスしていただろう。だから、今回も心配しすぎず「ふ〜ん。ちょっと変わるのか。忘れずチェックしておこう」という気持ちで勉強していけばいいと考えている。

TOEICの出題はよく変わる

元々、TOEICテストはよく出題傾向を変える。昔は天気予報が定番だったが今はほとんど出ない。railing も毎回のように出た頃もあったのに、最近はあまり出ない。流行を追う傾向があり、早くから eメールやwebサイトでの割引情報などが出題された。最近では、新形式とよく似たチャットやスマホの画面が、パイロット的に出題されたりもした。つまり、アナウンスなしでも色々変更しているわけだ。こんなことに一喜一憂するのは無駄だ。

得点はけっこう動く

大きく考えてみれば、同じ実力の人間が続けて受験しても、120点上がって100点下がったりすることもある。そういう大波の中に小さなうねりがひとつ加わったに過ぎない。少々波をかぶったって死にはしない。確かなのは、平常心を失ってジタバタすれば溺れることだ。落ち着いて勉強して、冷静な気持ちで本番の問題を解く、これに勝る「対策」はないだろう。落ち着いた者勝ちだ。

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