TOEIC新形式問題への対応(1)

TOEIC新形式の変更点

2016年5月よりTOEICテストが「新形式」に変更される。10年ぶりとなる大きな変更に不安を感じている人も多いだろう。変更された部分を具体的に理解し、新形式でも旧形式と同様かそれ以上の得点をめざすために、どうすればよいかを考えていこう。

基本はそれほど変化しない

まず、朗報は「新形式」とはいうものの、テストの大枠は維持されていて、まったく新しいテストになってしまうわけではないことだ。パート1〜7まであることは、新形式と旧形式で同じ。問題数もリスニング100問、リーディング100問で同じで、試験時間も2時間で変わらず。つまり、大きく見ればこれまでと同じ形式の問題だと言える。

各パートの配分が大きく変わる

一番大きな違いは、全問題中のパートの比率が変化することだ。これによって、とくにリーディングパートはタイムマネージメントの見直しが必要となる。時間配分はTOEICでは非常に重要なスキルだが、試験中にしょっちゅう時計を見るわけにもいかない。「このあたりで○時○分なら、時間が足りるか足りないか」という勘を働かせながら、時間を最も効率よく使って問題を解いていかなければならないが、この勘どころが新旧では大きく変わってくるかもしれない。

新形式と旧形式のパート配分の違いを実感するため、マークシート上でパートの新旧の違いを比較できるように作ったのが下の図だ。パート1,2,5の減少とパート3,6,7 の増加の度合いがはっきりとわかるだろう。

TOEIC問題変わる

TOEIC新旧問題

上のリーディングパートにある S は、問題文が1個、D は問題文が2個、Tは問題文が3個のパートと思われる場所だ。(今後、かならずこうなるとは限らないが、公式問題集ではこのような配分になっていた。おそらく本番でも似た配分になるだろう)

パート7の後半が問題

さらに、パート7の最後に問題文が3種類ある問題が新設された。ちょうど10年前、2006年5月にTOEICが変更されたとき、パート7に問題文が2種類の問題が追加された。そのときも、時間に追われる機会がふえたと感じたが、今回はそれ以上かもしれない。問題文が3個ある場合、解答時間にどれほどの影響があるかの予測は難しい。仮に1問1分で解けるなら、2時40分までに180問まで解いておけばいい計算だが、それでは足りなくなるかもしれない。このあたりは、各自の戦略があるだろうから、きちんと時間を計ってTOEICテスト公式問題集 新形式問題対応編を解いてみて、そこから逆算していくしかない。公式問題集は2回分しかないから、大事に使いたいところだ。

公式問題集には、解答用紙もついているが、何度も復習する際には、こちらから新形式に対応したPDF版解答用紙もダウンロードできるので、利用してみてほしい。

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